三日目:クレイジー運ちゃん。 -2008年秋・スイス旅行 その6-
これまでのあらすじ。-その1- -その2- -その3- -その4- -その5-
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三日目。この日はグリンデルワルドを発ち、首都ベルンへと向かう。昨夜の夕食がイマイチだったせいか、朝食がやたらと美味しく感じた。
昨夜の夕食は、グリンデルワルト中心から少し外れたレストラン。メイン料理は「ラクレット」。スイス料理といったら、チーズフォンデュかラクレット、という位有名なのだという。
ラクレットとはーーフランス語で「削るもの」「引っかくもの」を意味する。チーズの断面を直火で温め、溶けたところをナイフなどで削いでジャガイモなどにからめて食べることから、この名がついた。ヴァレー州を中心としたスイス全土、スイス国境に近いフランスのサヴォア地方などの伝統料理の1つである。
チーズにはラクレットチーズ(後述)やグリュイエールチーズなどが使われ、ピクルスなどをつけあわせにする。家庭でラクレットを食べる場合は、ラクレットグリルを用いることもできる。
-wikipediaより抜粋-
って、
蒸かしたジャガイモやニンジン、それにピクルスの上にチーズをかけて食べるというのが、本来のカタチらしい。
だがコレは、予め敷いたチーズの上に具材をのせて、レンジでチン! といった感じ(爆)。味はともかく、ヒジョーに皆々様に不評でありました(汗)。まぁ最終的には、
「安いツアーだから仕方ないよね」
という結論になるのだが。
ベルンへはバスで向かう。今日、明日は同じ運転手が担当するとの事で、紹介があった。名前は失念してしまったが、運転手に成り立て(!)で、セルビア人だという。スイスはセルビア紛争の際に難民を多く受け入れた経緯があるのだとか。言葉は独語(多分)。ちなみに添乗員さんは独語と英語がペラペラ。スゲェ。
スイスでは、バスの運転手になるには相応の技量が求められるという。理由は、山道の多さ。狭い山道を如何にスムーズに走っていけるか。
確かに、センターラインが引かれていても実際には1.5車線程度しかない道はザラ。バスは場所によってはセンターラインなど無視して走っていく。といっても、交通量が多くないので迷惑にはならないのだけど。
今日は一番前の席をゲットできたおかげで、運転席の様子が良く分かる。どうやら年齢不詳(とはいってもかなり若そうではある)の運ちゃんは結構陽気な性格のようで、添乗員さんに何やら話しかけながら軽快に山道をトバしていく。口癖は、
「マンマミーヤ!(なんてこった!)」
何故かは分からない(笑)。
グリンデルワルトを発って約1時間。雨が降り出した。それも大粒。高速を走るバスにぶつかる雨粒の音が激しい。スイスでは、実は自動車を作っている会社が存在しない。その為走っているクルマはスイスにしてみれば全て「外車」。やはりメルセデスが多いが、プジョー、フィアット、シトロエンも頑張っている。その他によく見かけたのは日本には正式輸入されていない、セアト(スペイン)とシュコダ(チェコ)。
そして日本車も負けてはいないーーのだが、面白いのはトヨタ、ニッサン、ホンダという所謂「三大メーカー」ではなく、スバル、ミツビシ、ダイハツ、スズキという中小メーカー(?)のクルマが非常に多い、という事だ。特にスバルが強い。WRCの賜物だろうか(笑)。
さらに気付いたのが、スポーツタイブの車や車高やルックスをちょっとイジッた風な車が結構いる、という事。インプレッサSTIやランエボX、コペンも見かけた。チューニングショップ風の店舗も時々見る事ができる。スバルSVXのレースカー(風仕様?)が店先に置いてあったりしたのにはビックリ。
こちらのガソリンスタンドは、スタンド単体ではなく何かしらの店舗が併設されている。その殆どが、車のディーラーや修理工場である。考えてみれば、実に効率の良いハナシだ。
……つらつらとマニアックな話題を書き連ねているのだが何故かというと、
あまりベルンは印象に残っていないから(爆)。
いやベルンが悪いのではない。雨が悪いのである。そうなのだ、きっと(汗)。ベルンの紋章の由来となった熊がいる熊公園だとか、旧市街を見下ろす薔薇公園だとか、建物が全て繋がっている石造りアーケードの街だとか(これは雨の日には助かった)、まぁ、そんなモンである(汗)。
ベルン名物、アーケード。
熊公園の熊は、ヤル気ナシ(汗)。
多少の自由時間があるにはあったのだが、街中を少しブラついただけで終わってしまった。ベルン独特のものとして、半地下の店というものがある。これは昔貯蔵庫としてつかっていたものを改造したものらしい。地表のアーケードにディスプレイが置いてあり、実際の店は地下にあるのだ。が。
入りづらっ(汗)。
言葉も分からない一見さんが絶対に入るのはムリ! 入り口を覗き込むのがせいぜいであった。
半地下店舗入り口。アナタは入れるか!?
街中のレストランで何故か鱒料理の昼食。しかし丁度昼食時のレストランは大混雑。その中でもチーズフォンデュをやっているグループが目に付く。よって、暑い(コンロを使っている為)。そして、臭い(チーズと白ワインの混ざった臭いと思われる)。さらに席がかなり狭い、というどうにも快適とはいいかねる環境での食事であった。
次はワインと世界遺産で有名なラヴォー地区へ移動。高速道路を走っている途中、何事か運転手が喚き始めた。バスにはカーナビが装備されているのだが、正面のちょっと大きなモニターにそのナビ画面を映し出し、指を差している。それを聞いていた添乗員さんが、
「えーと、ナビの情報によると、どうやらこの先に逆走してきているクルマがいるらしいです。警報が出ているみたいですね。……こんなこと、あるんですねェ。ちょっと、注意して見ていましょうか」
そう言われてみると、ナビの画面が妙にモノモノしく見えてくるから不思議だ(汗)。
バスの中が、にわかに緊張感を帯びてくる。皆、無言で前を見つめる。そして、カメラを準備するオレ(爆)。しかししばらくして、
「……どうやら、警報が出ていたのは別の高速だったみたいです」
ややぁっと、添乗員さんが言った。
「この路線では無いみたいですね。ご安心下さい」
ホッとした空気が流れたーーと思った瞬間、
いきなりブレーキ!
所謂「チョンブレ」程度だったのだろうがそれでもバスはぐらっと揺れて、後ろのオバさま達が悲鳴を上げた。何事かーーと前を見ると、運ちゃんがゲラゲラ笑っている。
ヤツのイタズラだ。
てかヘタすりゃイタズラじゃ済まないぞ(呆)。添乗員さんの解説とのタイミングがあまりに絶妙だったので、もしかしたら彼女も共犯だったのかもしれない。が、真実は分からない(汗)。それからしばらくして、今度はどこからか映画『ゴッドファーザー』のテーマが聞こえてきた。ラジオでも付けたのかな? と最初は思ったのだがよく見ると、
運ちゃんが電話してる!
高速道路を運転中である(汗)。さらによーく見ると、
シートベルトもしていない!
(但しシートは専用の、スポーツシートのような形状のもの)
日本とは法律が違うのだろうが、見ていて決してキモチのいいものではなかった。
雨は降ったり止んだりを繰り返しているが、完全には止みそうにない。予定では試飲会の後にレマン湖畔に広がるブドウの段々畑をハイキングする、という事になっているのだが……。
「お天気、微妙ですねェ。足元は大丈夫だと思うんですけど……」
と、添乗員さんも弱気を覗かせる。
そして、バスの扉が開いた。
続く……。(その7へ)
<オマケ画像>
ベルンで見かけた、フシギ自転車。
薄暗いレストラン。とにかく臭いが……暑さが……狭さが……(汗)。
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