そして、その時。 -波乱の黒部旅・最終回-
これまでのあらすじ。-その1- -その2- -その3- -その4- -その5- -その6-
翌朝。外は相変わらずの雨模様。台風4号は昨日の内に関東の東に抜けたということだったのだが、その影響が多少残っているのか。しかし、天気予報では今日は晴れ。……まぁ、山の天気はわからんもんです。
雨もそうだが、上の方は昨日以上に霧が凄い。初日の時点で、最悪は2日目は黒部に行かず、台風通過後の3日目に黒部へ……という事も考えていたのだが、こうなるとつくづく、昨日行って正解だったのだと思う。
ゆっくり準備をして、9時頃出発。相棒曰く、「合宿部屋」ともオサラバだ。予想通り、標高が下がるにつれて天気も回復。青空が気持ちいいーーてか、暑い!
今日の予定は、基本的には帰るだけ。ただ、初日にも寄った安曇野の「大王わさび農場」を再訪し、お土産を購入するつもりである。「要冷蔵」なので、買わなかったのだ。行きと同じ道を辿るのはツマラんので、あえて国道を逸れ、のどかな県道を進む。「晴れたらオープン」と宣言していたのだが、日射しが強い! 今年初めて聞く、蝉の鳴き声もチラホラ。
約1時間で、「大王わさび農場」へ到着。おお! 人がいるよ、観光客が!(笑)
2日前とはうって変わって賑わう中を、再びソフトクリームを買って舐めながら、ちょっと歩いてみる。水車小屋の前を流れる川はここ数日の雨のせいで、すっかり濁ってしまっていた。山葵を育てるには綺麗で豊富な湧き水が不可欠、というが、ここも園内にいくつか水が湧いている。この時行ったところは水深が浅く、水底のあちこちから、ポコリ、ポコリと不定期に泡が出ている。鯉が泳ぐその池を何となく眺めているとーー。
「……ねぇ、揺れてない? 地面揺れてる!」
と、相棒が叫んだ。
7月16日、午前10時13分。新潟県中越沖地震である。
外にいて、地震を感じたのは初めてだった。揺れはすぐに収まった。気付いていない人もいるようで、歓声をあげながら走ってくる子供もいる。その時、
池が泡立った!
(クリックで少しだけ拡大)
ーーというと少々大袈裟だが、それまで不定期に池のそこここから出ていた泡が、一斉に勢いよく吹き出し始めたのだ。その勢いたるや、
「なんか人工的に酸素でもやっとるんとちゃうか」
なんて言うオッサンもいた位である。……んなワケあるかい(笑)。
とりあえず無事に土産も購入し、クルマにガソリンも補給。もう少し下道を走るかどうか迷ったが、結局行きと同じ豊科ICから長野道に入る。
「諏訪SAくらいで、昼にしようか」
等と、相棒と話していた。
ーーそして、午前11時20分頃。
運命の時間が訪れた……。
続きはコチラで。
[旅はどうだしょう。-波乱の黒部旅- 完]
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